シェアNo.1の実力とは
日本国内の4K DLP(反射型液晶方式)プロジェクター市場において、マーケットシェア率No.1を達成したBenQ。そんなBenQさんから製品提供いただいたモバイルプロジェクター『BenQ GS2』のレビューです。
さっそく開封。
お弁当箱のような布製キャリーバッグが登場です。このバッグに本体と付属品一式が入っています。
「モバイルプロジェクター」と銘打っているだけあり、持ち運びに配慮した取っ手付き。ベージュとブラウンのシンプルな配色も素敵です。
付属品は電源アダプターに電源コード、プラグセット、リモコン、クイックスタートガイド等の説明書類。
本体にセットすることで無線LAN接続が可能になるワイヤレスドングル。
これらすべてがキャリーバッグに収納できます。便利。
外観を見ていく
そしてGS2本体がこちら。片手でつかめるコンパクトサイズ。丸みを帯びた可愛らしいデザインのプロジェクターです。
本体寸法は、幅139 x 高さ144 x 奥行き139mm。重量は約1.5Kg。
背面に排熱口とスピーカー(2W x 2)が配置。
側面を見ると昔のパソコンを思い出す形状をしていますね。つや消しのゴム素材で覆われており、柔らかな触り心地がグッド。前後に倒すことで15度の投影角度調整ができます。
インターフェースは側面のカバーを外すと出てきます。左からワイヤレスハードウェアキーポート、3.5mmオーディオ出力ジャック、HDMI、USB-C、USB 2.0ポートとなっています。
投影関連の主な仕様は以下のとおり。
輝度 | 500ルーメン |
コントラスト比 (FOFO) | 100,000:1 |
投写システム | DLP |
解像度 | 720p (1280 x 720 ピクセル) |
DMD type | 0.3インチ |
ディスプレイの色 | 10億7000万色 |
アスペクト比 | 16:9 |
光源 | LED |
光源寿命(ノーマル/エコ/スマートエコ) | 20,000 / 30,000時間(通常/エコ) |
スロー比 | 1.3(80 インチ@ 2.3m) |
ズーム比 | 固定 |
レンズ | オートフォーカス |
台形補正 | 1D、垂直+/- 40度 |
投写オフセット | 100% ± 5% |
投影サイズ(クリアフォーカス/最大) | 30インチ~100インチ |
正面のメタリックなヘアライン加工も美しいですね。
本体上部には電源や操作ボタンが配置されています。
リモコンもボタン数の少ないシンプルなつくり。
リモコンはボタン電池式です。
電源アダプターとコードを接続。
本体裏の電源ポートに接続。ひと昔前のMacBookと同じ仕組みでコードを引っ張ると簡単に外れるマグネットコネクタ式です。断線しにくく着脱が楽で好き。
GS2は「モバイルプロジェクター」ということで、本体にバッテリーを内蔵しています。つまり電源コードを外しても使えます。満充電で3時間の連続駆動が可能。バッテリー残量は本体上部のインジケーターで確認できます。
底面には三脚用のネジ穴があるので、三脚を取り付けて設置することもできます。
デスクの上に置いて投影する場合でも、三脚を使えば高さ調節の自由度が上がりますね。
さっそく使ってみる
それでは使用感を見ていきましょう。ワイヤレスドングルを本体にセットして
電源ボタン長押しで起動。
BenQプロジェクターおなじみの初期設定を行なっていきます。
セットアップ手順は公式動画でも紹介されています。
オートフォーカスでピントや台形補正も自動でやってくれます。この機能がめちゃくちゃ優秀。電源入れただけで細かな調整不要。ストレスなく使えて最高です。
本機はAir Playによるミラーリングにも対応。この機能を全面に推しており、トップ画面にババーンと表示されています。やはり「スマホの画面を大画面で楽しみたい!」といった需要が高いのでしょうか。
接続は簡単です。同じWi-Fiネットワークに接続したiPhoneでミラーリング先を選択。
サクッとスマホ画面が投影できました。すごい。
iPadも同様。難しい操作なく大画面で楽しめて感動。もちろんAndroid端末のスクリーンキャストにも対応しています。
適当にYouTube動画を流したら子どもたちが寄ってきました。
影遊びでめっちゃテンション上がるやつ。影じゃなく映像を見てくれ。
子を持つ親として嬉しい機能「アイプロテクションセンサー」も搭載。子どもが本機に近づいてプロジェクターの光を覗こうとすると、ライトを一時的にシャットダウンしてくれます。
素晴らしい配慮。
ミラーリングの制限
AirPlayでは、YouTubeやローカルストレージ内の写真や動画を投影することが可能です。ただし、iTunes ストア、Google Movie、Hulu、Netflix、Amazon prime のビデオ再生には非対応となっています。
・Prime VideoやNetflixなどが提供する、著作権で保護されたコンテンツは、ミラーリングまたはスクリーンキャストすることができません。 これらのコンテンツプロバイダーから著作権で保護されたコンテンツを鑑賞するには、アプリを直接ダウンロードしてご利用ください。
・ミラーリング可能なスマホアプリ;YouTube、Abema TV、niconico、TED、SHOWROOM、LINE LIVE 、ティーバー(TVer)等
・ミラーリングできないスマホアプリ;Netflix、Prime Video、Hulu、dTV、U-Next、dアニメストア、TELASA、Gyao 等
GS2 LED モバイル プロジェクター| BenQ モバイル プロジェクター
PC等をHDMI、USB-C経由で接続した場合は問題なく投影できますので、そのあたりはご安心を。
ちなみに本機はBluetoothスピーカーとしても使えます。Bluetooth 4.0仕様なので消費電力も抑えられています。
リモコンアプリ
設定メニューはシンプルでわかりやすいUI。ボタンをポチポチ押していくだけで簡単に本体設定変更が行えます。
残念ながら本機のリモコンはボタンが光らないタイプなので、部屋の照明を落とすとプロジェクターからの光に頼るしかありません。
物理リモコンが不便に感じるようであれば「BenQ Smart Control」という公式スマホアプリを利用すると良いでしょう。こちらをインストールすると、スマホ上で操作ができます。「リモコンどこいった?」問題も解決。
本体アプリを試してみる
本機では、本体内臓の「Aptoide TV」経由でゲームやメディアアプリの追加も可能です。AmazonのFire TV的なやつですね。
本体起動時などにも確認できますが、本機の搭載OSはAndroid 6.0ベースとなっています。
試しに自分がよく使う動画サービス関連アプリをインストールし、実際どんなもんか見てみました。
YouTube、Netflix、Twitchなどは、動作確認済みアプリということで問題なく動画の視聴ができました。アカウントのID、パスワード入力はUSBキーボードを接続するとやりやすかったです。
しかしながら、GS2はGoogleのGMS認証を受けていない製品のため、Aptoide上のすべてのアプリの動作を保証していません。例えばAmazonプライムビデオでは、インストールおよびログインまではスムーズに行ったものの…
コンテンツを再生しようとするとエラーとなり、動画を見ることができません。ほかにもDisney+のアプリではリージョン制限に引っかかっているためか、サービス自体が利用不可。YouTubeも普通に動画再生はできると思いきや、ログインしようとするとアプリが終了してしまいました。
このような制限は製品ページにも明記されています。
・Prime Videoはバージョン3.0.279.1157のみ利用可能です。
GS2 LED モバイル プロジェクター| BenQ モバイル プロジェクター
・Huluのアプリは英語版のみダウンロード可能ですが、日本語版アカウントではログインできず、使用できません。
・Youtubeのアプリは視聴は可能ですが、ログインができません。
ゲームアプリも似たような雰囲気です。Minecraft(Pocket Edition)は動作推奨環境を満たしていないのか、インストールはできても遊ぶことはできませんでした。
一方でクロッシーロードなどは完全動作。リモコンでもちゃんと操作できました。中には普通に遊べるゲームもあるようですが、本体アプリの使用に関しては動作が問題なさそうなものだけ使うのが良さそうですね。
まぁゲームを映したいのであれば、スマホやPC、ゲーム機と直接接続して投影すれば済みますからね。動作の不安定さを気にすることなく楽しめますし、本体アプリは「あくまでオマケ程度」の位置づけと認識しておくのが無難でしょう。
没入感がすごい
アプリの動作確認や映像視聴をしていた中で驚いたのが、排熱ファンの音がとても静かな点です。かなり耳を澄まさないと排熱のことを忘れてしまうレベル。スピーカーの音質もそれなりで、アニメや映画などコンテンツの没入感がすごいです。
本機の軽量・コンパクトな特徴を活かせば、天井へ投影することもできちゃいます。広い壁やスクリーンが用意できない環境でも迫力の映像が楽しめます。
夜中に寝そべりながらリラックス映像流してたら寝落ちしました。子供の寝かしつけにも良いですね。
凹凸のある壁への投影でも問題ありませんでしたが、スクリーンに映せばより綺麗で鮮明な映像が満喫できると思います。
本機の実力を十分に発揮させるためにも、購入検討したいところですね(お財布との相談)。
総合的バランスの良さ
とにかくコンパクトかつワイヤレスで操作が簡単。可愛らしいデザインで置き場所にも困らない。個人的にはこれまで触ったプロジェクターの中で、最もストレスなく使える製品だと感じました。
さらにIPX2の防水機能や、0.5mからの落下衝撃にも耐えられる仕様になっています。外に持ち出して使う際も、ちょっとしたアクシデント程度であれば大丈夫そうですね。
気になる価格はオープンプライスで、実売価格は10万円前後。この性能でこのお値段なら「多くの方が満足できるクオリティ」だと言えるのではないでしょうか。
総合的なバランスの良さに感服です。シェアNo.1の実力をマジマジと見せつけられましたね。
家族でおうち時間を楽しく過ごすために、プロジェクターの導入で自宅を気軽に映画館化しちゃいましょう。
GS2 LED モバイル プロジェクター| BenQ モバイル プロジェクター
追記:Fire TV Stickを接続して使用することにしました
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