タオバイザーとUnityを使った3DVRアプリ開発ハンズオン
12月21日に開催されたABC2014 Winterにて、3DVRゴーグル「タオバイザー」とUnityを使ったアプリの開発ハンズオンを体験してきました。
タオバイザーを組み立てる
当日はVR部屋で出展されていたタオソフトウェアさんがタオバイザーを出張販売。その場で購入し組み立てを行いました。
はじめてでも10分くらいで組み立てられました。(組み立て方)
ユニティちゃんCandy Rock Starの準備
今回はUnityでユニティちゃんのライブステージが楽しめるコンテンツ「Candy Rock Star」のプロジェクトを使用しました。
開発環境の準備やアプリをインストールするまでの手順は@youten_redoさんの初心者向け資料をご覧ください。Candy Rock Star以外のコンテンツも紹介されています。
すでにUnityを動かせる環境であれば、Candy Rock StarのUnityプロジェクトを読み込んで、双眼用カメラを設定するくらいです。
また、手元の端末でCandy Rock Starを見れる状態であれば準備は一瞬で完了します。
※Candy Rock StarはUnity Pro向けのプロジェクトのため、Unity Freeでビルドした場合、背景にある大型ディスプレイにユニティちゃんの映像が映らないなど一部エフェクトが正しく表示されません。
タオバイザーでユニティちゃんCandy Rock Starを楽しむ
ビルドしたアプリをインストールしたら、タオバイザーに端末をセットします。
さっそく覗いてみましょう。
おっ……?
目の前でユニティちゃんが歌って踊ってる!
レンズ越しにカメラで撮影してみましたが綺麗に撮れませんでした…実際はもっと鮮明に見えます。
ちょっと伝わりにくいと思うので元コンテンツの動画も置いておきます。これが3D映像となり自分がユニティちゃんの目の前に立った状態で、自分の目線でステージを360度見回せる感じです。
ユニティちゃんがこっちに寄ってくるところとか特にヤバいですね。
もちろんOculus Riftなどと比較すればその差は歴然ですが、手持ちのスマホとタオバイザーだけで簡単に3DVRコンテンツを楽しむことができました。この手軽さは本当に素晴らしいと思います。
ちなみにスマホのスピーカーだけではちとショボいですが、ヘッドホンを接続してみるとそれなりに良い感じになるのでオススメです。
クラウドファンディングで応援しよう
タオバイザーは現在のところ一般販売はしておらず、クラウドファンディングによる出資もしくは今回のような出展イベントやワークショップなどでしか入手できません。
作りは簡易ですがGear VRのような3DVRゴーグルを非常に安価で体験することができます。
同じく安価で3DVRコンテンツを楽しめるゴーグルとしてGoogleのCardboardが挙げられます。
Cardboardはダンボール製の手作りゴーグルで確かに安価ではあるのですが、肌に触れる部分に付着した皮脂が残ってしまったり、酷使するには強度が弱いといった不満点がありました。
タオバイザーではそのような不満を解決する方法のひとつとして、エフセルという素材を採用しています。
エフセル:古河電工の無架橋低発泡ポリプロピレンシートは、軽量で緩衝性を備えながら剛性もあり、耐熱性、耐水性、耐薬品性、その他各種の機械的特性に優れています。また、帯電防止処理により、長期にわたり埃を吸い付けにくく、汚れにくい素材です。
エフセルの発泡には、不活性ガスである炭酸ガスを使用し、可燃性ガス、フロンガスおよび化学分解型発泡剤は使用していません。厚生省告示第20号規格に適合していて、食品容器の使用も可能です。有害物質は一切含んでいません。
エフセルは、40%以上リサイクル樹脂を使用してつくられています。グリーン購入法に対応、リサイクルも可能です。
素材選びの他にも開発に至るまでにはいくつもの試行錯誤が繰り返されています。経緯の一部はABCのカンファレンスで発表されたスライドでも公開されていますので、ぜひともご覧ください。モノづくりの一端を垣間見ることができます。
このスライドや本記事を読んで少しでも興味を持たれた方は、クラウドファンディングのページを覗いていただければと思います。
皆さんの応援次第で、タオバイザーが一般向けに販売されることになるかもしれません。こういった革新的なプロジェクトを一般の人でも応援できるというのはとても良い仕組みですね。
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