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【書評】Team Geek ―Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか

ギークでなくても本書のアドバイスは読む価値がある。

とある記事に触発され読んでみました。

Team Geek ―Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか

結論からすれば、帯のうたい文句どおり「ギークでなくても本書のアドバイスは読む価値がある。」と思いました。

どんな本?

複数のプログラマが関わる場合、優れたコードを書くだけではプロジェクトは成功しません。
全員が最終目標に向かって協力することが重要であり、チームの協力関係はプロジェクト成功のカギとなります。
本書は、Subversionをはじめ、たくさんのフリーソフトウェア開発に関わり、その後Googleでプログラマを経てリーダーを務めるようになった著者が、「エンジニアが他人とうまくやる」コツを紹介。
「チームを作る三本柱」や「チーム文化のつくり方」から「有害な人への対処法」まで、エンジニアに求められる社会性について楽しい逸話とともに解説します。

Team Geek ―Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか(オライリー・ジャパン)

内容はこんな感じ

本書の目次は以下のとおり。

  • 1章 天才プログラマの神話
  • 2章 素晴らしいチーム文化を作る
  • 3章 船にはキャプテンが必要
  • 4章 有害な人に対処する
  • 5章 組織的操作の技法
  • 6章 ユーザーも人間

ざっくり言うと「良いチームを作るための指南書」のようなものです。エンジニアリングにおいて「人間」が重要な要素であるとして、チーム文化の作り方やアンチパターン、コミュニーケーションをする上での心得などが語られています。

非常に読みやすい翻訳で、自分がこれまで読んだ本で例えるなら『リーダブルコード』に近しい印象を受けました。

…っと確認したら、訳者がリーダブルコードの角 征典さんでした(^_^;)

三本柱

本書において基盤となっている考え方が「HRT(ハート)」と呼ばれる三本柱です。

  • 謙虚(Humility)
  • 尊敬(Respect)
  • 信頼(Trust)

著者らの主張は、この三本柱で成り立っており「あらゆる人間関係の衝突は、謙虚・尊敬・信頼の欠如によるものだ」としています。

HRTはコミュニーケーションの基盤として文中に何度も登場しており、本書を読めばいかにこの考え方が重要であるかがわかります。

アンチパターンとリーダーシップパターン

特に印象深かったのが3章で、成功するリーダーの振る舞いを集めた「リーダーシップパターン」と、逆に参考にしたくない「アンチパターン」が紹介されています。

アンチパターン
  • 自分の言いなりになる人を採用する
  • パフォーマンスの低い人を無視する
  • 人間の問題を無視する
  • みんなの友達になる
  • 採用を妥協する
  • チームを子どもとして扱う
リーダーシップパターン
  • エゴをなくす
  • 禅マスターになる
  • 触媒になる
  • 先生やメンターになる
  • 目標を明確にする
  • 正直になる
  • 幸せを追い求める

4、5章では、これらアンチパターンへの対処とリーダーシップパターンの実現方法について、実践的な内容が書かれています。ひとつでもピンと来たものがあれば、ぜひとも本書を手にとってみてください。

ユーザーのことを忘れない

本書では全般的にチーム作りのためのノウハウや、チーム内でのコミュニーケーション手法などが書かれています。しかしながら最終章である6章では、チームがソフトウェアを提供する相手である「ユーザー」に主眼を移しています。

章の最後には「ユーザーのことを忘れない」ための3つのシンプルなコンセプトがまとめられています。個人的にも最近感じていたことが集約されていたので紹介させていただきたいと思います。

マーケティング

ソフトウェアがどのように見られるかに気を配ろう。それによって、ソフトウェアを使ってもらえるかどうかが決まる。

ユーザビリティ

ソフトウェアが簡単に試用できなかったら、遅かったら、使いにくかったら、アクセスできなかったら、ユーザーは立ち去ってしまうだろう。

顧客サービス

ユーザーとの長期的な関係構築が、ソフトウェアの進化やユーザーの定着に影響を与える。

ソフトウェアは人で成り立っている

Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか、本書を読めばその片鱗を垣間見ることができます。チーム作りに悩んでいるリーダー、マネージャー、またチームで仕事をするソフトウェアエンジニア。チームを最高にするための指南書として、チームに関わるすべての人に目を通してもらいたい一冊です。

そして、ソフトウェアを書く理由が「ユーザーの生活を豊かにするためである」ということを、チームメンバーひとりひとりが忘れないように。