Firefox OS Advent Calendar 2013 ６日目
『Firefox OS Advent Calendar 2013』６日目の記事を担当させていただきます。
星影（@unsoluble_sugar）です。
この記事ではFirefox OS搭載端末である「Peak+」の注文〜出荷延期〜製造出荷停止までの経緯を、全12話構成で書き連ねてみました。表題のとおり、某魔法少女ネタに沿ってお届けします。表題は劇場版をパクりましたが、実は観ていないのでTV版で許してヒヤシンス(｡-人-｡)
※完全にネタ記事です。技術的な話は一切ありませんのでご了承ください。
主な登場人物
延期またか
「舞い上がっちゃってますね、私！」
Peak+に思いを馳せ、勢いでギークべえと契約する。度重なる出荷延期にもめげず、Peak+の出荷を待ち続ける。Firefox OSがなんか好き。
出荷まだか
「私なんかでも、本当に何かできるの？こんな結末を変えられるの？」
またかのPeak+出荷を生暖かい目で見守っている。ガジェ獣に囲まれる生活をしているが、実はガジェットにはあまり興味が無い。決して表には出さないが、心のなかでは「みんなを狂わせるガジェットなんて、この世から消えて無くなれば良いのに」と思っている。
窓辺マミ
「もう、見世物じゃないのよ。危ないことしてるって意識は、忘れないでいてほしいわ」
生活費のほぼすべてをガジェットにつぎ込むアラサーOL。常に10台以上の端末を持ち歩いており、事あるごとに見せびらかしている。新機種が出ると発売日に一括購入。もちろんiPhoneシリーズの発売日には10日前からApple Store銀座に並んでいる。Windows PhoneのLumiaシリーズをこよなく愛している。
安堂京子
「遊び半分で首突っ込まれるのってさ、ホントムカつくんだわ」
たい焼きとかポッキーとかよく食べてるAndroider。Android 1.0を搭載した「HTC Dream」時代からAndroidを使い続けている古参。最近はドロイド君KitKatを毎日食べている。
黒苺ほむら
「彼女だけは、契約させるわけにはいかない」
「出る必要はないわ」…とのことで今回の出演は見送り。メイン端末はBlackBerryのようだ。
ギークべえ
「二人とも！今すぐ僕と契約を！」
まだかにGeeksphoneとの契約を執拗に迫るセールスマン…の設定にしようとしたけど長くなりそうなのでやめました。
大全恭介
「諦めろって言われたのさ」
不治の病により病室にてPeak+の出荷を待ちわびる少年。父にPeak+の注文を頼んでいたが…
本人曰く、愛用端末はTizen。だが、その姿を見たものは誰も居ない。
取消仁美
「お話したいことがありますの」
ガラケー派。これまで幾度となくスマホへの機種変を試みるも、日本の携帯キャリアの契約システムの複雑さに悩まされ、よくわからないままに同一キャリアのガラケーを使い続けている。ちなみに回線の契約年数は10年以上である。今回はまわりに触発され、思い切ってPeak+を注文した。SIMフリーというものが何なのか、いまの彼女は知る由もない。
スペイン版 火狐少女 まだか☆マタカ [新編]出荷の物語
第1話 ９月に出荷だった、ような……
あらすじ
Peak+は開発者向けとして製造された「Peak」を一般向けに改良したモデル。Peak+予約開始のニュースを見た “延期またか” は、脊髄反射的にGeeksphoneの注文ページを開く。久しぶりの海外サイトでの端末注文に若干戸惑いつつも、何とか入力を終え注文を完了する。
当初は９月出荷の予定だったはずが、８月下旬になり、ギークべえから突然の出荷延期を告げられる。
９月に出荷だった、ような……
またか「冗談だよね？私、悪い夢でも見てるんだよね？ねえ、まだか！」
第2話 それはとっても嬉しいなって
あらすじ
Firefox OS好きの “延期またか” は、Firefox OS搭載の新端末「Peak+」を注文するが、ギークべえから「ちょっとしたトラブルでPeak+は10月下旬以降に出荷することになったんだ。悪いね」とのメールが届く。
英検準２級の資格を持つ “延期またか” は、ギークべえから来たメールをGmailの機械翻訳にかけ、内容をひと通り読み終える。モヤモヤした気持ちを抱えつつもPeak+が出荷されることを待ち続ける。一方その頃、何故か “出荷まだか” の口座からはPeak+の端末代金が引き落とされていた。
それはとっても嬉しいなって
まだか「こんな私の口座でも、あんな風に誰かの役に立てるとしたら、それは、とっても嬉しいなって、思ってしまうのでした」
第3話 もう何も恐くない
あらすじ
密かにPeak+を注文していた “窓辺マミ” 。生活費のほぼすべてをガジェットにつぎ込む彼女もまた、端末が出荷されていないにも関わらず口座からの引き落としが完了するのであった。なお、諸事情により今月で職を失った彼女に、来月の給料が振り込まれる予定は無い。
もう何も恐くない
マミ「口座の残高が軽い。こんな幸せな気持ちで戦うなんて初めて」
第4話 キャンセルも、返金も、あるんだよ
あらすじ
病室でPeak+の出荷を待ちわびる “大全恭介” だったが、医者からPeak+出荷延期の旨を告げられる。そんな恭介を慰めるために “延期またか” は、ある提案をする。
キャンセルも、返金も、あるんだよ
恭介「諦めろって言われたのさ」
恭介「もう出荷は諦めろってさ。先生から直々に言われたよ。今のGeeksphoneじゃ無理だって」
恭介「僕の手にはもう二度と届かない。奇跡か、魔法でもない限り出荷されない」
またか「あるよ」
恭介「え？」
またか「キャンセルも、返金も、あるんだよ」
第5話 後悔なんて、あるわけない
あらすじ
ZTE OpenがMovistarとの契約で出荷されスペインを中心にFirefox OSが広がっていく一方で、ポーランドにはT-Mobileと契約したFirefox OS端末『ALCATEL ONE TOUCH Fire』が現れる。ALCATEL ONE TOUCH Fireに浮気心が芽生える “延期またか” であったが、ここはグッと抑えた。
一方、Peak+が出荷されない事態に業を煮やした恭介パパは、恭介にPeak+ではなくALCATEL ONE TOUCH Fireを手渡すのだった。”延期またか” は、その姿を見て何を思うのか…
後悔なんて、あるわけない
またか「本当のお祝いはPeak+が出荷してからだったんだけど、Peak+より先にALCATEL ONE TOUCH Fireが出っちゃったしね」
恭介「そ、それは」
恭介パパ「お前からはPeak+にしてくれと言われていたが、どうしても待てなかった。私は」
恭介パパ「さぁ、試してごらん。怖がらなくていい」
またか（マミさん、あたしの願い、叶ったよ）
またか（後悔なんて、あるわけない）
またか（あたし、今最高に幸せだよ）
第6話 こんなの絶対おかしいよ
あらすじ
一度は気持ちが揺らぐものの、 “延期またか” は再びPeak+への思いを募らせるのであった。一触即発の状況に割り込んだT-MobileとTelefonicaは、Firefox OSの普及を広めようとALCATEL ONE TOUCH FireとZTE Openを投入するが、その結果なんだかよくわからんがPeak+の出荷時期がさらに遅れる。
思わぬ状況に動揺した “延期またか” はそのニュースを目にしつつも、見なかったことにして背水の陣をキメる。だがその事実を知った “安堂京子”は、何も知らぬ素振りを見せるギークべえを執拗に問い詰めた。
こんなの絶対おかしいよ
まだか「何？何なの？」
まだか「やめてっ」
杏子「どういうことだオイ…」
杏子「また出荷延期してるじゃねぇかよ…！」
まだか「えっ？」
ギークべえ「君たちはいつもそうだね。事実をありのままに伝えると、決まって同じ反応をする」
ギークべえ「訳が分からないよ。どうして人間はそんなに、端末の出荷時期にこだわるんだい？」
まだか「またかちゃん？…ね？またかちゃん？起きて…ねぇ、ねぇちょっと、どうしたの？ねぇ！嫌だよこんなの、またかちゃん！！」
第7話 本当の気持ちと向き合えますか?
あらすじ
“延期またか” は自分がPeak+に固執していることに負い目を感じ、仲間との接触を避けるようになった。しかし、またかが現実逃避している間にも、他のFirefox OS端末は順調に出荷数を伸ばしていくのであった。そんなある日、またか同様にPeak+を注文していた “取消仁美” は、またかをファミレスに呼び出し、自身のある決意を伝える。
本当の気持ちと向き合えますか?
仁美「私、決めたんですの。もう自分に嘘はつかないって」
仁美「あなたはどうですか？またかさん。あなた自身の本当の気持ちと向き合えますか？」
またか「な、何の話をしてるのさ」
仁美「あなたは私の大切なガジェット友達ですわ。だから、抜け駆けも横取りするようなこともしたくないんですの」
仁美「Peak+のことを見つめていた時間は、私よりまたかさんの方が上ですわ」
仁美「だから、あなたには私の先を越す権利があるべきです」
またか「仁美…」
仁美「私、明日の放課後にPeak+をキャンセルします」
仁美 「丸一日だけお待ちしますわ。またかさんは後悔なさらないよう決めてください。Geeksphoneに気持ちを伝えるべきかどうか」
またか「あ、あたしは…」
第8話 あたしって、ほんとバカ
あらすじ
度重なるPeak+の出荷延期や、それをあざ笑うかのように販売されるLG Firewebの登場によって、”延期またか” は心身共に追い詰められていく。あまりにも絶望的な状況に、いったんPeak+のことは置いておいて、密かにZTE Openを買ったりして何とか気を紛らわせ平穏な日々を送っていた。しかし、そんなまたかの想いとは裏腹に、ユーザーやキャリアに対する失望を重ねたGeeksphoneのソウルジェムは濁りきり、無常にも「Peak+の製造出荷停止」が告げられる…
あたしって、ほんとバカ
またか「キャンセルと出荷待ちのバランスは差し引きゼロだって、いつだったかあんた言ってたよね。今ならそれ、よく分かるよ」
またか「確かに私は他の端末を買いもしたけどさ、だけどその分、心には恨みや妬みが溜まって。一番大切なPeak+さえ傷付けて」
杏子「またか、アンタまさか」
またか「誰かの幸せを祈った分、他の誰かを呪わずにはいられない。私達ガジェ獣って、そう言う仕組みだったんだね」
またか「あたしって、ほんとバカ」
杏子「またかぁぁっ！！」
第9話 そんなの、あたしが許さない
お察しください。
第10話 もう誰にも頼らない
お察しください。
第11話 最後に残った道しるべ
お察しください。
最終話 わたしの、最高の端末
あらすじ
“出荷まだか” の願いは「過去、現在、未来、全宇宙に存在する全てのPeak+を生まれる前に自分の手で消し去ること」であり、注文者が溜め込む呪いや穢れの全てを破壊するというものであった。それは時間への干渉を超えた物理法則の改変、すなわち因果律を組み替えるという神の御業にも等しい願いであり、それを聞いたギークべえを動揺させる。しかし、数多の出荷延期を繰り返してきたGeeksphoneのこれまでの行為を見届けていた”出荷まだか” は、この願いを背負い実現できる途方もない素質を持つに至っており、願いは成就される。
“出荷まだか” の願いにより、宇宙は新たな因果の元に再構築された。Peak+はFirefox OS端末としての存在を失い、未来永劫出荷されない概念として昇華するのであった。
わたしの、最高の端末
ギークべえ「数多の出荷延期を束ね、因果の特異点となった君なら、どんな途方もない望みだろうと、叶えられるだろう」
まだか「本当だね？」
ギークべえ「さあ、”出荷まだか” ――その魂を代価にして、君は何を願う？」
まだか「私…」
まだか「はぁ…ふぅ…」
まだか「全てのPeak+を、生まれる前に消し去りたい。全ての宇宙、過去と未来の全てのPeak+を、この手で」
ギークべえ「――！」
ギークべえ「その祈りは――そんな祈りが叶うとすれば、それは時間干渉なんてレベルじゃない！」
ギークべえ「因果律そのものに対する反逆だ！」
ギークべえ「はっ」
ギークべえ「――君は、本当に神になるつもりかい？」
まだか「神様でも何でもいい」
まだか「今日まで出荷延期と戦ってきたみんなを、希望を信じたユーザーを、私は泣かせたくない。最後まで笑顔でいてほしい」
まだか「それを邪魔する端末なんて、壊してみせる、変えてみせる」
まだか「これが私の祈り、私の願い」
まだか「さあ！叶えてよ、Geeksphone！！」
Geeksphone. The revolution is coming.
おわり
なんだこれ。
時間の都合上ほむほむは出せませんでした。ほむほむファンの方、本当にごめんなさい。
とりあえず「Revolution、期待しています」ってことで。
明日は@uniunixさんです。よろしくお願いします。
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