八王子で奏でられた8人の旅路
2019年7月28日に開催された、「オクトパストラベラー」の初ライブ『OCTOPATH TRAVELER Break, Boost and Beyond』に参加してきました。
本ライブは、2月に発売されたアレンジアルバム『OCTOPATH TRAVELER Arrangements -Break & Boost-』の収録楽曲をベースにしつつ、それをさらに飛躍(Beyond)させるというテーマで新規アレンジ楽曲を追加した最高のコンサートです。
会場はオリンパスホール八王子。
台風の接近が懸念されていましたが、当日は見事な快晴に。天候にも恵まれた絶好のライブ日和となりました。
ライブ用に描き下ろされたオクトパストラベラーの主人公キャラたち。各キャラのイメージにあった楽器や服装を見ると思わずにやけてしまいます。
グッズ付きチケットでは、本作の音楽手記がもらえました。
コンポーザーである西木康智氏による全曲解説集で、「Break:フロストランド地方」のフルスコアも掲載。このチケットでしか手に入らないレアアイテムです。
セットリスト
以下、当日のセットリストとともに雑感を書き連ねていきます。西木さんの楽曲解説noteのリンクも貼っておくので、各楽曲のエピソードも合わせてお楽しみいただければと思います。
第1部
Boost: OCTOPATH TRAVELER -メインテーマ-
始まりを告げたのはもちろんメインテーマ。オクトパストラベラーの「これから冒険が始まるんだ」というワクワク感の詰まった一曲です。音楽手記によると「難産の記憶しかない」とのことですが、それだけの苦労に見合った名曲。
壇上のスクリーンにゲーム映像が流れることで、本作発売前に幾度となく聴き楽しみに待っていた記憶が蘇りました。
OCTOPATH TRAVELER – メインテーマ|西木康智|note
Break: フロストランド地方
本作屈指の美しい曲。オフィーリア旅立ちの土地、フロストランド地方のフィールド曲です。ゲームで描かれる神秘的な雪景色にマッチしたクオリティ。何度聴いても息が漏れます。
ライブでは壇上手前に薄い半透明のスクリーンが降り、ゲームと同じく静かに雪が降りしきる映像演出も…
フサフサの手記②演出編
スゴンッバコンッピカーッ!!!
ブレイクッブレイクッ
大・自・然・!
ブレイク&ブースト!!!
という感じの舞台で映像演出の他にもスポットライトでの演出や楽器の配置等など曲とのシンクロにこだわりを感じました!
あ、あの、ぜひブルーレイでですね…?#オクトラBBB pic.twitter.com/CuXkfla3AK— 星夢フサフサ? (@octopath2323) July 28, 2019
これには深く心を動かされました。
Boost: バトル1
打って変わってみんな大好きバトル1。バリバリのロックで最高。
壇上では左手にピアノやバイオリンなどのアコースティック、右手にドラムやギターなどのロックバンドを配置。この「Break & Boost」を体現したステージ構成が見事で、見る側としては視線誘導がシンプルに行えてよかったです。
おそらくゲーム中で一番聴いたであろう曲ですからね。やはりバトルの数々が蘇ります。この曲でも壇上後方スクリーンのゲーム映像に合わせて、前面の垂れ幕に「Break」のエフェクトを流す粋な演出をやってくれました。
ゲーム映像を流すライブはよくありますが、この演出は画期的だなと。もうゲームとの相性めちゃくちゃ良いんですよ。あの薄い半透明のスクリーンの正式名称がわからないですが…w ほかのゲーム音楽ライブでもやってほしいですね。
Break: 崖下の村オアウェル
哀愁漂う曲調。しんみりしたアコースティックギターが胸に響きました。
Break: 赤き断崖の集落
ケルトっぽくて酒場で流れてそうな曲。バイオリンの速弾きとチェロが素晴らしかったです。
この手の曲は往年のFFシリーズでよく流れていたので身体に馴染んでいますw 植松伸夫さんがケルティックやアイリッシュ音楽好きなんですよね。あと光田康典さんも。クロノ・クロスのOPとか無限に見てました。
Extend: 学問の都アトラスダム
ここでExtendのアレンジ楽曲が登場。イケメンサイラス先生のゲーム映像と格式高いアトラスダムの街並みが非常にマッチ。クラシック調で心が洗われる一曲です。
Break: 決意
文字通り主人公たちの「決意」を描いた名曲。様々なイベントシーンが目に浮かびました。この曲もピアノと弦楽器の組み合わせが美しく、感情が揺り動かされます。
宝物のために〜Boost: ボスバトル2
トレサのバトルエクステンド曲からのボスバトル2。イベントシーンからどのタイミングでバトルに入ってもシームレスに移行する仕組みなのですが、ゲーム中ではあまりの違和感の無さに気付かない方もいるかも知れませんね。
試練のために/真実のために/宝物のために/再起のために|西木康智|note
最近の作品だと、FF15やゼルダの伝説ブレスオブザワイルドでも取り入れられている「インタラクティブミュージック」という手法です。様々な解説記事が出ていますので、興味があればぜひ読んでみてください。
ゼルダの伝説ブレスオブザワイルドのサントラを買う人が知らないゼルダBGMの裏側|じーくどらむす|note
【ネタバレ注意!!】「FFXV」サウンドのコアテクノロジー「MAGI」の全貌が公開 – GAME Watch
Boost: 理を司る者
上級ジョブ取得時のボスバトル曲です。初見でめっちゃ苦戦するやつ。曲自体も非常に難しいのですが、メロディーラインがかなり好きです。
Extend: OCTOPATH Character Theme Medley Beyond
第1部を締めくくるのはExtend楽曲のキャラクターメドレー。演奏とともにスクリーンにキャラクターが次々と映し出され、各キャラのエピソードが蘇ります。
最後にキャラクター集合絵がババーンと出て拍手喝采。演奏も素晴らしいのですが、ライブ構成もお見事です。
第2部
Extend: 街は川と共に生きる
2部はExtendの曲を中心に進行。まずはリヴァーランド地方で流れるピアノとストリングスのハーモニーが美しいこの曲。ゲーム中でも川のきらめきと緑あふれる地域に見惚れていました。
Extend: 洞窟ダンジョン〜地下道ダンジョン
続いてダンジョン曲。本作はダンジョンの曲も神秘的で綺麗なんですよね。ゲーム本編のダンジョンは全体的に薄暗いのでおっかなびっくり進んでましたw
師匠のために〜Boost: 旅路の果てに立ちはだかる者
ハンイットのバトルエクステンド曲からの旅路の果てに立ちはだかる者。石化してるザンターとか赤目との対峙シーンは目頭が熱くなるので流すの反則です。
各キャラのラスボス戦のバトル曲なので激アツなわけですが、ギターのギュンギュン具合がマジでヤバかったです。生演奏は格別ですね…
復讐のために/治療のために/自由のために/師匠のために|西木康智|note
旅路の果てに立ちはだかる者/フィニスの門|西木康智|note
Extend: 大陸の覇者より〜バトルアドバンスト
2019年に配信予定のスマホ向けゲーム「OCTOPATH TRAVELER 大陸の覇者」より、バトルアドバンストという楽曲が披露されました。荘厳かつ焦燥感を煽るオクトパストラベラーらしいバトル曲です。
オリジナルバージョン収録時の映像も公開されているので、ぜひご覧ください!
ゲームの配信も楽しみに待ってます。
追記:サービス開始時期が2020年へ変更となりました
お詫びとお知らせ | OCTOPATH TRAVELER 大陸の覇者(オクトパス トラベラー) | SQUARE ENIX
Extend: フィニスの門
いわゆる裏ボスのダンジョン曲です。この曲も本当に美しい。Extendアルバムに収録されてるので聴いてほしい。
旅路の果てに立ちはだかる者/フィニスの門|西木康智|note
Boost: 魔神の血を継ぐ者
裏ボス第2形態のバトル曲。スクエニのRPGのラスボスでありがちなシンフォニックロック。これもエレキギターギュインギュイン、ドラムガンガン、バイオリンどう弾いてるのか謎挙動etc、第2部のラストを飾る燃焼っぷりでした…!
魔女と呼ばれる者/覚悟を決める時/魔神の血を継ぐ者|西木康智|note
アンコール
Break: 踊子プリムロゼのテーマ
「ここに持ってくるか〜!」のプリムロゼですよ奥さん。ストリングスとピアノのシンプル構成なのに心動かされるのほんとすごい。
踊子プリムロゼのテーマ/薬師アーフェンのテーマ|西木康智|note
Break: ボスバトル2
続いてもストリングスとピアノのハーモニー。バイオリンもピアノも指の動きがおかしかったです(褒め言葉)。
絶望/ボスバトル2|西木康智|note
Extend: Beyond OCTOPATH TRAVELER -Main Theme-
ここに来て透き通るような美しい歌声のボーカリスト、脇坂真由さんをブチ込んで来ました。
MAYU WAKISAKA – Mayu Wakisaka Official Website
そりゃ泣きますよ。メインテーマを優しく、美しくアレンジ。めちゃくちゃ良いフィナーレでした。
グッズや展示など
ライブ会場販売グッズ
会場では関連グッズも販売。
公式パンフレットと会場先行販売のCD『OCTOPATH TRAVELER Arrangements Break & Boost -Extend-』を購入。
このアルバムは、本ライブ用に新たにアレンジされた楽曲を収録。スクウェア・エニックスオフィシャルショップ限定販売商品となっています。
OCTOPATH TRAVELER Arrangements Break & Boost -Extend-
16bitアレンジCDとTシャツは事前に購入済み。当日はもちろんTシャツを着用していきました(^ω^)
ちなみに16bitアレンジCDも、スクエニe-Store限定販売商品です。
OCTOPATH TRAVELER 16bit Arrangements
1990年代初頭のRPG創世記のゲーム風にアレンジしたアルバム。楽曲数は少なめですが、往年のスクウェアスーファミ作品が好きな方にはたまらない1枚となっています。
展示コーナー
展示コーナーには本作の原画やイラストなどが数点展示されていました。
キャラクターの設定画集とか出してほしい。
フラスタ
会場には有志によるフラスタも。作品愛が溢れた作り込みに圧倒です。
ありがとうオクトパストラベラー…
落ち着いた楽曲と激しいバトル曲の緩急がとにかく素晴らしいライブでした。
#オクトラBBB のレポ……感想?漫画です これが全てです pic.twitter.com/R7ZpJyw7lo
— 花蓮 (@1217karen) July 29, 2019
改めてセットリストを振り返ると、Extendを含めてBreak & Boostの楽曲すべてを演奏していただいたことに気付かされました。
Break & Boostから12曲。
Break: フロストランド地方
Break: 踊子プリムロゼのテーマ
Break: 決意
Break: 赤き断崖の集落
Break: 崖下の村オアウェル
Break: ボスバトル2
Boost: バトル1
Boost: ボスバトル2
Boost: 理を司る者
Boost: 旅路の果てに立ちはだかる者
Boost: 魔神の血を継ぐ者
Boost: OCTOPATH TRAVELER -メインテーマ-
Break & Boost -Extend-から7曲の全19曲です。ライブ名に違わぬBeyondっぷりです。
Extend: OCTOPATH Character Theme Medley Beyond
Extend: 学問の都アトラスダム
Extend: 街は川と共に生きる
Extend: 洞窟ダンジョン〜地下道ダンジョン
Extend: フィニスの門
Extend: 大陸の覇者より〜バトルアドバンスト
Extend: Beyond OCTOPATH TRAVELER -Main Theme-
この勢いで原曲でのオーケストラもぜひやってほしいですね。
欲を言えば全体的にコンサートっぽい感じだったので、バトル曲でノリ切れずやや不完全燃焼感がありました。ということでバトル曲オンリーのロックライブもやってほしい(強欲)。
また、嬉しいことに本ライブはBlu-ray映像化が決定しています。会場にカメラ設置してあって勝利を確信しました。
『OCTOPATH TRAVELER Break, Boost and Beyond Live!』予約開始!
『#オクトラBBB』が早くも映像化決定!当日の演奏はもちろん、コンポーザー・西木康智氏に密着したメイキング映像を特典映像として収録予定。#オクトパストラベラーhttps://t.co/Y75xM9JR7O pic.twitter.com/6OwYqFnzLL— スクウェア・エニックス e-STORE (@SQEX_eSTORE) July 29, 2019
2019年12月18日発売。価格は5,940円(税込)です。残念ながら当日ライブに行けなかった方も楽しめますね。僕も買います。
OCTOPATH TRAVELER Break, Boost and Beyond Live!|スクウェア・エニックス e-STORE | スクウェア・エニックス e-STORE
アコースティックとロックが共演したアルバム「OCTOPATH TRAVELER Arrangements -Break & Boost-」は絶賛発売中です。
ちなみにSpotifyやApple Musicで聴き放題です。
オリジナルサントラも全曲聴けて神。
Extendも良曲揃いですので、こちらもぜひチェックしてみてくださいね。
OCTOPATH TRAVELER Arrangements Break & Boost -Extend-|スクウェア・エニックス e-STORE
西木さん、演奏者の皆さん、スタッフの皆さん、最高のライブコンサートをありがとうございました!
演奏者の皆さま、
スタッフの皆さま、
来ていただいた皆さま、
そして、西木さん!本当に本当に本当に
ありがとうございました!#オクトラBBB #オクトパストラベラー pic.twitter.com/O6tYDV0LCb— オクトパストラベラー公式 (@OCTOPATH_PR) July 28, 2019
現場からは以上です。
追記:メディアのレポート記事が公開されていたのでリンクを張っておきます。ステージの様子や登壇者の方々のメッセージも掲載されていますので、ぜひご覧ください!
感動と興奮に溢れたシリーズ初のライブ「OCTOPATH TRAVELER Break, Boost and Beyond」の模様をお届け!|ゲーム情報サイト Gamer
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