ガチでセキュリティな夜
8月21日に開催されたトレンドマイクロさん主催のブロガーイベントに参加してきました。
「ガチでセキュリティな夜」と銘打ち、人気Webライターのヨッピーさん、ギーク女優の池澤あやかさんが登場。
それぞれのパソコン歴やインターネットとの出会いを辿りつつ、ウイルスバスターの歴史を照らし合わせるという変わったイベントでした。
ヨッピーさんのパソコン歴
しょっぱなからエロゲーの話をブチ込んできたヨッピーさん。PCエンジンGTやらPC-9821やら、おっさんホイホイなキーワードが飛び出しました。
Windowsがあれだけ売れたのは、みんなエロゲーやるためとか。あるあr…ねー………ある?
ブログをはじめたのは2001年。まさにテキストサイト全盛期を生き抜いてきた猛者ですね。内容的には今とほとんど変わらぬスタイルで書いていたが、収益性はまったくなかったとのこと。
2011年に7年間働いた商社を退社。ここでタガが外れてエスカレートしていったそうです。
とにかくヨッピーさんの話が面白すぎて、何のイベントに来たのか忘れるほどでした。
自身のWindows愛を語る一幕も。Windowsには「すべての人にコンピューターを」的な理念があり健常者以外もちゃんと操作できるようになっている点を主張。
Shiftキー5回押すと有効になる固定キー機能の話を引き合いに出し「僕はこの機能の意味を知って、一生Windows使っていこうと思いましたね!」と熱弁。ほんとにWindows好きなんだなぁってのが伝わりました。
何のイベントだっけ。
池澤あやかさんのパソコン歴
一方、小学生の頃(1998年)に授業ではじめてパソコンに触れた池澤さん。中高生になると、前略プロフィールや魔法のiらんどなど、携帯電話からネットにアクセスできる時代に突入。
(超余談ですが僕がネット上で使っている「星影」という名前も、魔法のiらんど万歳な時代から使い続けています)
2009年にはMacを購入。そこからプログラミングと出会いギークの道へ進んだわけですね。
あるウイルスに感染した際に動いているプロセスを1つずつ調べていき原因を特定。「そのプロセスを殺して対処しました(笑)」といった、いかにもギークっぽいエピソードも披露。
この笑顔で「殺しました」とか淡々と言われるとちょっとビビりますね。
参加者のパソコン歴など
会場では参加者にYes or Noをアンケートできるスイッチも配られました。
インターネット利用歴やウイルス感染の経験など、様々な質問を即座に集計。
結果を見ながらトークを展開していくという綺麗な流れで進行していきました。ちなみに本イベントの参加者に男性が多かった理由は、この質問で明らかになりました。
そういうことかよ。
ウイルスバスターとウイルスの歴史
今回の主役、ウイルスバスターは1991年に発売。日々進化するウイルスに対抗するため時代に合わせた変化を遂げてきました。なんとWindows 3.0の頃からあったんですね…
「この時代のウイルスってどんなのがあったのか」気になりますよね?
まずはMS-DOS時代のウイルスを紹介。そもそもパソコンがGUIではありません。CUIコンソールに表示される文字を隠すなど、まともに操作できなくさせるものがメジャーでした。
少し調べてみるとDOS時代のウイルスを収集してその様子をアップしている方が居ました。
限られた画面の中でもユニークに動くものが多く、思わず見入ってしまうものもばかりでした。この頃はハッカーが己の技術力を魅せつけるような意味合いが強かったのかもしれませんね。
2000年代前半、Windows Meあたりまでは単なる嫌がらせレベルのものが多かったようです。
ところがインターネットが爆発的に普及し、パソコンを多くの人が使うようになってから状況は一変。ブラクラやメールボムなど相変わらず嫌がらせ的なウイルスが存在する一方で、甚大なダメージを与える悪質なウイルスが蔓延。
正規のWebサイトを閲覧しただけで感染してしまうようなケースも増えてきました。
実際に感染した場合の様子を動画で見せていただいたのですが…プロセスが一瞬表示されただけでその後は痕跡を残さず隠れてしまうという、恐ろしい現実を目の当たりにしました。これではタスクマネージャーからプロセスを殺すなんて対策もできません。
最近では「ランサムウェア」と呼ばれる身代金要求タイプのウイルスも増加。
表示されるメッセージも日本語で書かれるようになるなど、その手口も巧妙化してきています。
もちろんウイルスバスターも進化。
クラウド化や防御の自動化など、新たな脅威にも迅速に対応できる体勢を整えています。
1日100テラバイトのデータ処理を扱っているとか…サーバー代を考えるのが怖過ぎます。
最新のウイルスバスターではWindows、Macに加えて、Android、iOS、Kindle Fireシリーズにも対応。個人が所有するデバイスが多様化した現代、ネットに接続できる端末は常にウイルスの脅威にさらされていると考えた方が良いでしょう。
ちょっと驚いたのが白いパッケージのデジタルライフサポート版。ウイルスバスターだけでなく、PC周辺機器やLINEの使い方に関する質問などもサポートしてくれちゃうらしいです。
ウイルスからデータを守るだけでなく「デジタルライフ」全般のサポートまでカバーすることで他社製品との差別化を図っているんですね。
こいつはスゲェや。
ネットでの評判がよろしくない件…悔しいです!
ところでウイルスバスターって「ネットでの評判あまり良くないよね。その辺どうなの?」というお話に。
ヨッピーさんからは「動作が重いのでは」という指摘。池澤さんからは「ウイルスバスターは独自のファイアウォールを持っていない?」という点について質問が投げかけられました。
トレンドマイクロさんの回答は次のとおり。
Q.動作が重いのでは?
動作の面に関しては「軽さよりも防御力を重視している」ことがまず第一にあります。しかしながら決して軽視しているわけではなく、重い処理はクラウド側に回すことでクライアント側の処理を軽くする努力はしている。最新バージョンではだいぶ軽くなっている。実際に使っていただければ「重い」という印象も変わるのではないかと。
Q.独自のファイアウォールを持っていないって聞いたけど?
ファイアウォールの話に関しては、OSのファイアウォール機能をベースに足りない部分を足していくというのがウイルスバスターのやり方。Windows自体のファイアウォールはみんなが思っているほどショボくない。独自のファイアウォールをイチから作るところにコストをかけるより、様々な脅威から守る点を強化している。
あとですね、Windows 10とかOS発売時点で対応してたりするのですが…
「めっちゃ頑張ってるのにネットで叩かれまくって悔しいです」
と仰ってました。
トレンドマイクロさんめっちゃ頑張ってます。頑張っているのに叩かれて悔しいそうです。
大事なことなので2回言っておきました。
高木浩光@自宅の日記 – 業界の信用を傷つける思想を開陳したトレンドマイクロ社にセキュリティ業界は団結して抗議せよ
セキュリティ対策は手遅れになる前に
終始和やかな雰囲気で行われたトークイベント。2時間あっという間でした。ヨッピーさん、池澤あやかさん、トレンドマイクロの皆様、楽しいひとときをありがとうございました!
追記:2018年9月現在、iOS版はApp Storeでの公開を停止しています。
トレンドマイクロ製品がAppleのApp Storeで公開停止に ~Web閲覧履歴を送信していた問題が原因か – 窓の杜
【App Store上の当社アプリに関する重要なお知らせ】2018年10月31日更新 | トレンドマイクロ
トレンドマイクロのチェンCEO、App Storeでのアプリ削除問題に謝罪と説明 – ZDNet Japan
補足
iOS向けのアンチウイルスアプリが存在しない理由 | カスペルスキー公式ブログ
とりあえず何か入れましょう
「Macだからウイルス対策いらないっしょ!」とかドヤってるそこのあなた。「実は何も入れてません…」なんて方は、とにかく何かしらセキュリティソフト入れてください。
ウイルスバスターじゃなくても良いです。
これトレンドマイクロさんが言ってましたからね。セキュリティ対策は手遅れになる前にしましょう。
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