Developer’s Code 本物のプログラマがしていること
モチベーションを上げるために読んだ。
どんな本?
表紙にある「プロの開発者を取り巻くあらゆることについて話をしよう。」の謳い文句どおり、プログラマーの仕事環境や心構えについて優しい口調で語られている。
『Developer’s Code 本物のプログラマがしていること』というタイトルから、より良いコーディングの手法や開発におけるベストプラクティスなどが書かれているものと勘違いされそうだが、技術的なことではなく総論的な話が展開されている。
内容はこんな感じ
以下、8つのシンプルな章で構成。
第1章 メタファ
第2章 モチベーション
第3章 生産性
第4章 複雑さ
第5章 教育
第6章 クライアント
第7章 コード
第8章 プライド
幅広い50のエッセイが掲載されている。
- 古いコードは投げ捨てろ
- 専門性よりも多様性
- 楽しいことは仕事のなかにある
- 完璧になろうとするな
- 作業工程からは詳細を省こう
- よい作業環境にお金をかけよう
- チームで「オフタイム」を作ろう
- 小さく、自立したチームで働こう
- ダメな複雑さの臭いを嗅ぎ分けろ
- 熱狂的になろう。信念を持とう
良かった点
自己啓発本によくある「○○すべき!」とかいう尖った口調ではなく「○○した方が良いと思うよ」「△△するともっと楽しくなるかもね」的な、やんわりとした口調で書かれている。優しい先輩にアドバイスを受けているような感じでスラスラと読めた。
モチベーションの章で、もの凄く共感できた文章があったので引用させていただきます。
僕のことをいえば、自分が何を作っているかはまったくどうでもいいよ。1ページのWebサイトだっていいし、検索エンジンだっていいし、オンラインのローロデックス(住所録)だっていいし、インタラクティブな地図だっていいし、ゲームでもいい。数百万人とか数千人に使われるかもしれないし、8人にしか使ってもらえないかもしれない。完成までに6ヶ月かかるものかもしれないし、2時間の練習だってかまわない。やることの大半がマークアップの記述かもしれないし、UI周りの仕事かもしれないし、データベース構築かもしれない。要するに、美しい方法で何かを作ることができそうだとわかれば、その仕事に熱意を持ってあたることができるんだ。
次の仕事を選ぶときには、長い期間にわたってモチベーションを維持するためのものが、本当は何なのかを忘れないようにしよう。それはよけいな報償ではない。仕事そのものだ。
この文章はかなりクドいけど、退職する時にこれと同じようなことを上司に言った気がする。
追記:
書き忘れた。経営者が開発者の作業環境を気にかけているかのチェックがおもしろかった。
— 星影 (@unsoluble_sugar) 2013年8月28日
フロアにあるモニタの数を従業員数で割ると、経営者が開発者の作業環境を気にかけているかがわかる。
1:気にかけてないよ
1〜2:ちょっとは気にかけてくれているよ
2〜3:とっても気にかけてくれているよ
3〜:そこはデイトレーダーのオフィスだよ。いますぐ出ていこう— 星影 (@unsoluble_sugar) 2013年8月28日
内容と一致していないタイトルが、やっぱり気になった…
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